女性の相談に乗るコツとは?どのような答え方が正解か
この記事を開いて下さったということは、今まさにあなたは女性からの相談を受けていてどのように答えるべきか悩んでいるのでしょう。
もしくは、既に女性から相談を受けた結果、失敗に終わってしまったのかもしれません。
実は、女性が相談する時の心情と男性が相談をする時の心情には違いがあるのです。
ですから、良かれと思って相談に対する答えを出しても、女性からすると「そうじゃない」と言われてしまうのです。
では、女性からの相談にはどのような答え方が正解なのでしょうか。
日頃、ソーシャルワーカーとして相談業務を行う私が、女性の相談に乗るコツをお伝えします。
女性の相談に乗るコツ~女性は話を聴いて欲しい~
まず、大前提のお話をしますが、女性はお話を聴いて欲しい生き物なのです。
そして、どちらかというと男性は話をする側になりたい方が多いです。
この時点で双方にすれ違いが生じていることに気が付きましたか?
この男女の考え方の違いを理解しているのと理解していないのとでは、女性からの相談を上手に受けることが出来るかどうかが大きく変わってきます。
女性も話を聴いて欲しいと考えているのに、男性側もお話をしてしまっては、女性を満足させることは出来ないのです。
少し、話は逸れますが、カタルシスという医療用語を知っていますか?
これは「心の浄化」という意味です。
ざっくりどういうものかを解説すると、お話をすることで心の負担が軽減されるという現象です。
失恋から立ち直るのは女性の方が速いとう話を聴いたことはありませんか?
それには、実はこのカタルシスが関わっているという話もあります。
失恋の話を誰かにするのは、男性よりも女性が多い傾向にあるため上記のカタルシスの効果が出て、立ち直りが速いのでしょう。
以上のことから、女性の心理的にも、人間の心理的にも相談を受ける側は話をよくよく聴いてあげることが大切なのです。
アドバイス厳禁!女性の相談に答えはいらない!
さて、具体的なNG例を出してみます。
男性が女性の相談に乗る際に失敗しやすいのが、“アドバイス”をしてしまうことです。
先ほども述べた通り、女性は話を聴いて欲しいと思っています。
言い換えれば、女性からの相談に乗る際には“話を聴いている”だけ”でいいのです。
しかし、男性は誰かに相談をする際にはアドバイスを求めています。
ですから、自分が相談を受けた際にもアドバイスをしてしまいがちなのです。
何度も言いますが、女性は話を聴いて欲しい“だけ”です。
ですから、アドバイスをいくらしても納得することはありません。
仮にその場ではアドバイスに納得していたとしても、その方法を実践することはほぼほぼないでしょう。
女性の相談に乗る技術
女性から相談を受ける場合、話を聴いてあげることが大切であることはご理解頂けたでしょう。
では、ただただ話を聴いてあげればそれで良いのかという話になりますよね?
もちろん、ただ話を聴いてあげるだけでも良いのですが、話をする技術があるように、話を聴く技術も存在するのです。
その様な技術を使って話を聴いてあげる方が、効果的ですし、上手に相談を受けることが出来ます。
この技術は、私達ソーシャルワーカーやカウンセラーなども実践している技術です。
いくつかその技術をご紹介します。
受容
“受容”というと重苦しく聞こえますが、要するに“否定しない”ということです。
あなたも誰かに相談をした時に「それはダメ、あれはダメ、こうするべきだった」など自分の考えに意見されるようなことしか言われなかったら、話す気をなくしてしまいませんか?
相談を受ける側の力量は、相手に如何にお話をしてもらうかということに尽きます。
相手が、気持ちよくお話をするためには相手を否定しないということが大切です。
頷き
これは自然と実践している方もいますが、習慣がないとなかなか難しい技術かもしれません。
そして、誰かの話を聴く上では、この頷くという行為の様に、身体で示すコミュニケーション(ノンバーバルコミュニケーション)が言葉でのコミュニケーション(バーバルコミュニケーション)以上に大切です。
頷きの他にも、顔の表情や身体の向きなどが重要です。
そして、頷くことに関しては、“頷くタイミング”が重要です。
「うんうんうんうん」と小刻みに頷いても、相手からすると「この人本当にちゃんと聴いてくれているのだろうか」という印象になってしまいます。
頷くタイミングでおすすめなのは、相手の言葉が途切れる瞬間です。
相手の話のリズムを崩さず話を聴くことが出来ます。
繰り返し
よく、オウム返しという表現でネット上に溢れている技術ですが、私達ソーシャルワーカーの間では“繰り返し”と呼ぶことが多いです。
相手の言ったことを繰り返すテクニックです。
相手の言葉を繰り返すことで、相手にきちんと話を聴いていることを伝えることが出来ますし、繰り返すことによって、話のズレを防ぎます。
分かりやすく言うと、聴き間違いを防ぐということですね。
例えば、相手は“痴漢”と言っていたのに対して、こちらが“時間”と繰り返したとしましょう。
そうすると、「いやいや、時間じゃなくて痴漢だよ」と修正してもらうことが出来ます。
この時点で、聴き違いを修正してもらえれば、認識がズレたまま話が進んでしまうことを防ぐことが出来ます。
まとめ
今回は、女性の相談に乗るコツを紹介してきました。
今回は具体的な技術も紹介しましたが、これらは今日から出来る技術として紹介しましたので、もちろん他にも様々な技術が存在します。
しかし、それらをすべてご紹介すると本が1冊書けてしまいます。
そして、実際にそれらをテーマとした書籍も発売されています。
今回は2冊リンクを載せておきますが、これらは実際に私が読んで技術の練習をした書籍です。
「相談力」入門 対人援助職のためのコミュニケーションスキル36 [ 鈴木雅人 ]
読みやすさなら、この『相談力』入門なのですが、私達ソーシャルワーカーなどの相談職用に書かれている書籍でもありますので、その様な仕事をしていない方からすると読む必要のない部分が多いかもしれません。
こちらは、専門職にターゲットを絞らずに書かれたものなので、こちらの方が読みごたえはあるかもしれません。
中古であれば、どちらも高くはないので、気になる方を買ってみて下さい。
もちろん、2冊買っても良いですが・・・(笑)
最後になりますが、相手の話を聴く技術を学べば、女性相手に限らず、人と人とのコミュニケーションが円滑になることは間違いありません。
是非、聴く技術を習得してコミュニケーションを円滑にしてみて下さい!